【化学成分】
M20以下の鋼製六角穴付きボルトの素材は、基本的に大同特殊鋼で溶解したSCM435を使用しています。(M20を超えるサイズについてはSCM440などを使用しています)
素材に含まれる不純物(P:リン、S:硫黄)について協定により、極力低くおさえたものを選定して使用しています。その他、種々の協定事項により、信頼性の高い素材を使用しています。 |
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【素材皮膜】
1995年4月以降、社内使用の素材皮膜は「浸リン対策」をして、浸リンの要因であるリン酸塩皮膜は使用していません。
○浸リン
皮膜に含まれるリンが熱処理で鋼の組織に浸入し、リン濃化層を形成することを言います。リン濃化層は、高強度ボルトに破壊の一種である「遅れ破壊」の要因になると言われています。
○遅れ破壊
高強度ボルトに発生する破壊の一種です。
六角穴付きボルトの最もポピュラーな強度区分12.9には、リン濃化層があってはならないとされています。従って強度区分12.9の六角穴付きボルトの素材皮膜には、リン酸塩皮膜は使用できないことになります。 |
【ステンレス素材のミクロ組織】
ステンレス素材の成分は規格値を満足していても、不適切な固溶化熱処理がされると耐食性が低下します。素材のミクロ組織についても、素材メーカーと協定しており、安定した内質を保証しています。また、成分についても耐食性に悪影響を及ぼす成分(C.Si.Mn.P.S)は規格内で低く、耐食性を向上させる成分(Niなど)は規格内で高くしたものを選定しています。 |
【ねじ山形状(合金鋼製・ステンレス鋼製共通)】
高強度ボルトの破断形態は「疲労破壊」が多いと言われています。その対応策の一つに、不完全ねじ部への応力集中の緩和が言われています。不完全ねじ部は、完全ねじ部に比べて谷部がシャープエッジになっていることが多く、これはこの部分での切欠効果が大きくなっていると言えます。当社では、この不完全ねじ部のシャープエッジを除去するため、転造ダイスに丸み(R)の追加工を行っています。この転造ダイスのことを「山丸めダイス」、「R面取ダイス」といいます。 |
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【熱処理と表面皮膜】
○前洗浄
外観品質を安定させるため、熱処理前に「脱脂・脱皮膜」を特殊な工程により行っています。
○焼入・焼戻
M20以下は連続炉で実施し、温度・油温・炉内雰囲気をリアルタイムで管理しています。また、送入量も時間単位で計量管理し、過送入を防止しています。
○表面皮膜
焼戻し炉内で生成される濃い青色の酸化鉄皮膜で「テンパーカラー」と言われます。素地との密着性が強いのが特長です。 |
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【機械的性質】
六角穴付きボルトの機械的性質を示します。これ以外の強度区分にも対応可能です。 |
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